あなたは、朝の気分が上がらないこと、ありませんか?
食欲が出なかったり、寝起きはテンションが低くなりがちです。時にはなかなか布団から出られないことも。
そんなあなたに知ってほしいのが香りの力!
実は、香りの力で気持ちよく一日のスタートを切ることができるんです!!
この記事では、中国伝統医学の根拠も取り入れながら、誰でもカンタンに実践できる香りの智慧をお届けいたします。
香りで気分よく毎日をスタートしましょう!!
なぜ香りが朝に効果的なのか?
ここで少し香りの作用機序についてお話します。
一般的なアロマテラピーでは、香りは脳の大脳辺縁系に直接働きかけることで感情や記憶に影響を与えると言われています。香りを嗅ぐと一瞬で気持ちが和らいだり変化が現れるのは、大脳へ直接作用するためです。
一方、中医学的な芳香療法(中医芳香療法)では、香りは『気』に作用すると考えます。この『気』は、気持ち、いわゆる感情の流れを左右します。香りが『気』に作用することで感情に影響を与えます。
これらどちらの視点から見ても、香りは感情に影響することがわかります。そのため朝の気分をリセットしたり、活力を引き出したりするのに適しているということですね。
朝におすすめの香りとその作用
朝の目覚めを助ける香りに、柑橘系やミント系の香りがよく使われます。
ここでは代表的な香り、レモンとペパーミントについてご紹介いたします。
【レモン】
レモンの香りは誰でも1度は嗅いだ経験があるのではないでしょうか。イメージしていただくとお分かりだと思いますが、気持ちを元気づける作用があります。
これは、レモンの香り成分にはリモネンが多く含まれており、リフレッシュ作用や血行促進作用があるためです。
また、中医学的には『気』に作用することで気血津液を流す作用があります。活気が出たり、血行が促進されるので、上記と同じような作用が期待されます。
レモンの香りがあれば、気分が乗らない時や寝起きの悪い朝もスッキリ起きられるはず。
【ペパーミント】
ペパーミントの香りは眠気をスッキリさせるガムなどでおなじみですね。
ペパーミントの主成分はℓ-メントールと言って、覚醒作用があります。また、清涼感もあるので合わせて眠気を取り払ってくれます。
一方、中医学的にはレモンと同じように『気』に作用することで気血津液を流し、特に熱を散らす作用があるので、朝のボーっとした状態をスッキリとさせてくれます。
どちらの香りも中医学的に『気を巡らせる香り』といえますね。
実践方法:朝の香りルーティンのご提案!
実際に香りを取り入れる方法をご紹介します。
◆アロマディフューザーを使用する。
アロマディフューザーは、お部屋など空間にエッセンシャルオイル(精油)などの香りを拡散させるアイテムです。超音波式、加熱式、気化式、噴霧式など種類があります。
この中で比較的カンタンに取り入れやすいのは、気化式のものですね。精油を使用する場合は、ティッシュに垂らした香りを嗅ぐだけでもOKです!
◆アロマスプレーをシュッとひと吹き
アロマスプレーをあらかじめ作っておくと好きなタイミングで香りを使えるので重宝します。外出先など、持ち運び用にも便利ですね。
◆みそ汁など朝食の香りを嗅ぐ
一般的なアロマテラピーでは、精油を使用することが前提ですが、中医芳香療法では、精油だけでなくこの世に存在する物すべての香りを取り入れることが特徴です。
朝に香るみそ汁の香り、イメージしてみてください。一日頑張ろうっという気になりませんか?または逆に、ほっこりするという方もおられるかもしれませんね。そんな方は、朝からリラックスするのも時には良いですね。
このように、ご自身にとって好きな香りを、取り入れやすい方法で実践してみてくださいね。
ワンポイント中医学【陰陽学説】
本日は『陰陽学説』についてワンポイントレッスンを。
難しいなーと感じたら読み飛ばしてくださいね。
陰陽学説とは『物事をすべて陰と陽の二極に分けて考える』理論のことです。善悪ではなく、
陰は『寒い』『暗い』という静かな性質、そして
陽は『熱い』『明るい』という動きのある性質です。
今回のテーマである、朝の気分について。
朝は、陽のエネルギーが増え始める時間帯なので、どちらかというと『動く』時間帯です。
またどこかでお伝えしますが、中医学には『整体観念』という『人は自然の一部である』という考え方があります。人の体も自然のしくみと同様に考えるので、自然界で起こることは体でも起こると考えます。
朝は自然界では『陽』の時間帯。なので動きのある生活、すなわち、体を目覚めさせて気を巡らせ活力を引き出すことが大切です。より自然界に近い生活スタイルを過ごすことで不調などもおこりにくくなります。
よって、気を巡らせる作用のあるレモンやペパーミントの香りは朝の気分向上にふさわしい香りと言えますね。みそ汁の香りも同じ。朝ごはんを食べて、みそ汁を飲んで、さぁ、頑張ろう!と活気づいたらこっちのもの。ぜひ、朝にお気に入りの香りを見つけてくださいね。
まとめ
気分を上げる朝の香り、いかがでしたか?
一般的なアロマテラピーと中医芳香療法、2つの視点から読み解いてみました。
香りの作用理論を考えるのは楽しく奥深いですが、まずはご自身の好きな香りを見つけること。
ぜひ、香りの力で朝を快適に過ごしましょう。