忙しい毎日や育児で疲れた心と体に、手軽に元気を取り戻せる方法はないでしょうか?
今回は、柑橘系の香りを使った簡単なリフレッシュ方法を中医学の視点からご紹介いたします。
中医学で考える香りと心の関係
中医学では香りが「気」に作用し、心と体のバランスを整えると考えます。柑橘系の香りの特徴として、気を巡らせ、心を穏やかにし、元気をチャージする力があります。
柑橘系といっても色々な香りがあります。一つずつ詳しく見てみましょう。
柑橘系の香りの種類と作用
a. レモン
気を巡らせ、気分をスッキリさせる作用があります。
不要なものを外へ出してくれるイメージです。
甘味もあるため、程よく元気をチャージすることもできます。
b. オレンジ・スイート
リラックス作用があり、心を落ち着かせる作用があります。
また、気を巡らせ、緊張からくるお腹の張りなどをゆるめることで、お腹の調子を整えます。
気が巡ることから活動的な気持ちになり、元気もチャージできます。
c. グレープフルーツ
活力を与え、集中力を高める作用があります。
気を巡らせつつ内側へためる作用もあるので、暗記物などをインプットしたいときにおすすめです。
4. 日常に取り入れる簡単な方法
精油の場合はアロマディフューザーでの芳香浴がカンタンで取り入れやすいですが、皮の部分を乾燥させてハーブティーやお風呂に浮かべるのも良いですね。
※ただし、レモンとグレープフルーツは光毒性があるので、お肌に触れる場合は中医をしましょう。
また、持ち歩き用にフレグランスカードもおすすめです。
フレグランスカードの作り方
紙や布に柑橘系精油を垂らし、バッグやポケットに入れます。
外出先でも気軽に香りを楽しむことができるのが良いですね!
サクッと中医学【帰経・性味:性】
中医学では、生薬の個性を、『帰経と性味』で表します。これは、植物からできる香り成分(精油等)も同じように考えていきます。厳密には使用部位によって変わってくるのですが、この帰経と性味を読み解いて、私たちは生薬や香りの特性を読み解いています。
性は、寒・涼・温・熱の4つの属性があり、これは温度を表すのではなく陰陽の偏盛を表します。体の中に取り入れることで、陰陽どちらに変化を促すかを表しています。
例)陽:外向き、上向きなど
陰:内向き、下向きなど
これらに加えて、味や帰経も合わせて生薬の性質を分類していきますが、長くなってしまうのでこの辺りはまた改めてご紹介いたします。
私の体験談
子どもが幼い時、学校へ行きづらい時期がありました。
その時、私はまだ中医学を学んでいなかったのですが、子どもが好きな香りを部屋に焚くことで子どもの気持ちがやわらぎ、学校へ行けるようになりました。
その時に使った香りはオレンジ・スイート。
気持ちを落ち着かせつつ、気の巡りも良くなり、その時の体調・体質にあっていたのだと思います。
作用から香りを選ぶのも良いですが、子どものように、好きな香りを選んだり、香りを嗅いだ時の感覚や嗅覚の第一印象で香りを選ぶのもおすすめです。
無理なく香りを生活に取り入れていただけたら嬉しいです。
まとめ
いかがでしたか?
柑橘系の香りは、心と体のリフレッシュに最適なアイテムです。
日常に取り入れることで、簡単に元気をチャージできます。
手軽な方法で、自分自身をケアしながら、毎日をもっと元気に過ごしましょう。
参考文献
中醫芳療百科
医療従事者のためのマンガならわかる漢方入門