寒い冬、手足が冷えて困るという方は多いのではないでしょうか?
冷え性は放っておくと、全身の健康バランスにも影響を及ぼす可能性があります。
今回は『気』の視点から見る冷え性について、冬の冷え性に悩むあなたへお伝えしたいと思います。
気の視点から見る冷え性の原因
中医学で『気』はエネルギーや生命力を表し、冷え性と深い関係があります。
気の働きで説明すると、気は、体を温めたり(温煦作用)冷やしたり(気化作用)、体温調節をしています。また、血流を促進したり(推動作用)、抑制したり(固摂作用)、血流の調節もしています。
これらのことから、気が不足すると体温調節や血流の調節がスムーズにできなくなり、偏ってしまうと、冷えや血行不良、低体温、むくみなどが現れます。気が不足した状態を『気虚』と言います。
冷え性への対策:気を補う
気を補う(増やす)には大きく2つの方法があります。
1.太陽の光をあびる
太陽は大きな『気』のかたまりです。陽の気の性質を持つので太陽を浴びることで、陽気をもらい、エネルギーチャージができます。
2.食事で補う
食べ物から気は作られます。脾胃が弱っている場合は消化の良い物など工夫して取り入れることで消化に負担がかからず、気を補うことができます。
冷え性への対策:気の循環を良くする
補った気を有効活用するには体の中を効率よく循環させなければなりません。
1.運動する
陽気を補った状態で運動を取り入れると、エネルギー循環が良くなります。運動をすると体がポカポカするというのは、経験的にご存じかもしれませんね。
2.香りを取り入れる
香りは気に作用することで、気の流れを促進します。柑橘系の香りが取り入れやすくて使いやすいのでおすすめです。
3.お風呂で温まる
運動が難しい場合には、お風呂で温まりながらマッサージするのも効果的です。手足が冷えているとその部位ばかりをマッサージしがちですが、脇や鼠径部など手足の付け根の部分のマッサージが効果的です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
冷え性改善の第一歩は、自分の体質を知り、それに合ったケアを取り入れることです。
中医学の視点から『気』を整えることで、体の内側からポカポカとした温かさを実感できるようになります。気を補い、循環を良くする工夫を日常生活に取り入れて、この冬を快適に過ごしましょう!
次回も引き続き、冷え性改善についてお伝えしますので、どうぞお楽しみに!
参考文献
医療従事者のための中医学入門