冬バテという言葉、皆さんはご存じですか?
冬バテとは、冬季に生じる心身の不調を指します。
主な症状には気分の落ち込み、睡眠障害、だるさなどがあり、その原因として日照時間の減少や寒暖差などが挙げられています
では、中医学的にはどうでしょうか?
冬バテの原因
- 日照時間の減少
セロトニンの分泌低下を引き起こし、気分の落ち込みや睡眠障害の原因となります。
※セロトニンとは、脳内で分泌される神経伝達物質で、精神を安定させる働きがあります。「幸せホルモン」とも呼ばれ、心身をリラックスさせ、幸せな気分を感じやすくする作用があります。
中医学的には、太陽の陽気を浴びる時間が減るので、気の不足や気の巡りが悪くなることや、むくみを生じやすいが考えられます。 - 寒暖差
室内外の温度差が自律神経の乱れを招き、疲労感や体調不良につながります。
人の体は外気からの影響を大きく受けます。温度差や気温の変化が激しいと、むくみが発生したり、気血津液の流れがうまく調節できず、不調につながる可能性があります。 - 食生活の乱れ
冬季のイベントによる偏った食事が栄養バランスを崩し、体調不良の一因となります。
食べ過ぎによる、胃もたれや胃熱の影響が考えられます。
冬バテの主な症状
- 気分の落ち込みやイライラ
- 睡眠トラブル(不眠や過眠)
- 過食傾向
- だるさや疲れやすさ
冬バテ対策
- 規則正しい生活
毎朝一定時間に起き、日光を浴びることでセロトニン分泌を促します。
午前中は太陽の陽気をたくさん浴びて、夜はしっかり睡眠を取るようにしましょう。 - バランスの良い食事
野菜などを意識的に摂取し、栄養バランスを整えます。
旬のものを取り入れましょう。 - 運動とストレッチ
適度な運動は気分を向上させ、血行を改善します。
特に足をほぐすストレッチで胃のケアと利尿作用が期待できます。 - 入浴
ぬるめのお湯に浸かることでリラックス作用が得られます。
お風呂でマッサージをして、冬の時期は夏に向けて肌を柔らかく保つことが大切です。 - 香りの活用
香りを取り入れることで、気分の改善やリラックス作用が期待できます。
また、香りには気を巡らせる作用があるので倦怠感や眠気などをスッキリとさせてくれます。
まとめ
冬バテは日照時間の減少や寒暖差などで冬に起きやすい心身の不調です。
規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動、入浴、そして香りの利用など、日常生活での対策で症状を軽減できることがあります。
ただし、症状が重い場合や長期間続く場合は、医療機関の受診を検討しましょう。