冬は寒さが厳しく、体調を崩しやすい季節です。
特に子どもたちは環境の変化に敏感なため、この季節は工夫が必要です。
今回は、中医学の視点から、寒い冬に強い体を作る香りの活用法をご紹介します。
中医学視点の免疫力
過去記事『免疫力を高める子ども向けの食事【子育て中医学】』でもお伝えしましたが、中医学では体の中の気血津液の動きやバランスをみていきます。
まず一つは、気を強めること。
わかりやすく言うと、気力をアップさせることが免疫力アップにつながります。
気の働きには、体の表面を守り、外邪から体を守る作用があります。
気の中でも『衛気』という気を力をアップさせることで体を守る作用が強くなります。
そしてもう一つは、邪やウイルスが体の中に入りそうな時、もしくは入ってき時に、外へ追い出す力も必要です。
ウイルスは、汗や尿、便から排出されます。
しっかりと体の機能を使って追い出すことが大切ですね。
では、どのような香りを取り入れたらよいでしょうか。
中医学的視点から見ていきましょう。
中医学的免疫力を高める香り
気を強める場合も、邪を追い出す場合も、外へ向かってのエネルギーが必要となります。
つまり、陽のエネルギーが必要です。
基本的に子どもは陽のエネルギーのかたまりですが、調子が悪いとそのエネルギーをうまく循環できず、発散できないことがあります。
そんな時はエネルギーを循環や発散作用のある香りが効果的です。
◆シナモン
温経通脈作用により、気血をあたため、血行が促進されます。
◆クローブ
温中散寒作用により、体の内部から温め、外向きのエネルギーを強めます。
どちらもスパイシーな香りで陽の作用があるため、体内の循環や汗などの発散に効果的です。
その結果、外へ向かってのエネルギーとなり、ウイルスをはねのけたり追い出すことができます。
また、活気づけにも良い香りです。
さりげなくお部屋に焚いてみたり、この冬取り入れて欲しい香りです。
ワンポイント中医学【気血津液:気の働き】
気の働きには5つの作用があります。
・推動作用…推し動かす作用
・温煦作用…体を温める作用
・防御作用…防衛する作用
・固摂作用…臓腑などを定位置にとどめる作用
・気化作用…新陳代謝などの作用
先述の『体の表面を守り、外邪から体を守る作用』これは防御作用にあたります。
このように、体がもつ様々な作用にはすべて『気』の力が必要です。
香りは気に作用することで、体に作用します。
手軽に取り入れられる香りをぜひ生活に取り入れてみてくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
香りも中医学的に読み解くととても面白いです。
ぜひお子さんの健康の維持のために香りを取り入れてみてくださいね。
※この画像はAIツールにて作成しました。
参考文献
中医学検定 2級・3級 公式テキスト
中醫芳療百科
アロマセラピーのための精油ハンドブック