体調を崩しやすい今の季節。
子どもの健康管理って難しいですよね。
免疫力を高めることは、子どもの成長をサポートする上で欠かせません。
中医学ではどのような食材が役立つのでしょうか?
中医学で考える子どもの免疫力
まずは、中医学における免疫力について考えます。
中医学では、西洋医学でいわれる免疫機構はあまり重要視しません。
体の中の気血津液の動きやバランスをみていきます。
ここでは、『免疫力が高い=風邪をひきにくい』と考えていきます。
中医学的に風邪をひきにくい体はどのような体でしょうか。
咳や発熱などの症状が出る時、体の中の熱エネルギーが体の上部に溜まっている状態です。
原因として、
・皮膚表面の冷えによって皮膚呼吸ができない状態であること
・足元の冷えで上半身がのぼせている状態であること
などが考えられます。(図:左の状態)
この偏った熱エネルギーを体の末端まで分散し、体全体に流れるようにすることで風邪の症状が出にくくなります。すなわち、風邪をひきにくくなります。(図:右の状態)
中医学的免疫力を高める食材
では、どのような食材を取り入れたらよいでしょうか。
中医学的視点から見ていきましょう。
◆ネギ
胃を守り、血行を促進します。むくみを流す作用もあります。
◆生姜
全身を温め、陽気を補います。気が不足して血行不良がある場合などにおすすめです。
◆鶏肉
胃腸を活発にします。胃腸が活発になることで、食べ物をしっかり消化し全身に栄養を送ることができます。
◆胡椒
脾胃を温めます。冷えによる腹部症状をやわらげます。
これらの食材はどれも体の熱エネルギーを分散し循環するのに役立ちます。
使える範囲で食材を食卓に取り入れてみましょう。
または、このままスープの材料として使ってみても良いですね。
ワンポイント中医学【蔵象学説:脾】
蔵象とは臓器が体にもたらす現象のことです。
臓の一つ、脾についてみていきましょう。
脾の働きに、『運化』というものがあります。これは、胃で消化したものから気血津液を作り、体の各部位に運搬する働きです。送り先も、脾が指示します。
脾は水を嫌い、水分過多になると気血津液を作れず、体が弱ってしまいます。なので、過度の水分摂取は控え、脾を養うことが大切です。
今回の食材では脾や胃に作用する物を多く含みます。
食べ過ぎてしまうと本末転倒ですが、程よく薬膳作用を活かした食材を取り入れてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
何でも摂りすぎたり偏りすぎるのは良くないですが、毎日の食事に少し気を配るだけで、子どもの免疫力をサポートすることができます。
ママさんたちが無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。